噛む機能の発達
食べ物を飲み込むまでの口の働きは、最初に口唇で食べ物をとらえ口の中に入れ、それを、よく噛んで軟らかくし、舌により後方に送り込みます。しかし、生まれてから2〜3ヶ月の赤ちゃんは口唇で乳首を探し、とらえ、母乳を吸い、飲み込みますが、これらの過程は脳の働きではなく、全て反射によって行われます。
「噛む」という運動は、歯、舌、噛む筋肉など噛むという道具のそろった口と、口の中にどんな食べ物が入ってきたかを脳に知らせる感覚受容器と、脳からどのように顎を動かしたらいいかを筋肉に指令する神経回路とこの3つの動きによって行われます。特に、脳からの指令を出すためには、脳に「噛む」という運動を覚えさせ、学習させる必要があります。その訓練をする最初の機会が離乳期です。
あまりにも早い時期から固いものを与えすぎたり、逆にいつまでも軟らかものばかり与え過ぎると噛む能力が身に付かず、口の中にたまったままにしたり、早飲みこみになる原因になるようです。一歳前後で大人と同じ顎の動きの基礎が出来るようになり、2歳、3歳、4歳と練習を重ね、噛む能力が習得されていきます。
噛む基礎ができ、少し噛めるからと固い物ばかり与えるのではなく、いろいろな食品や味や固さ、同じ食品でも調理によっていろいろな感覚があることを口の中の感覚器官(舌・歯・のど・噛む筋肉など)に覚えさせ、その感覚器官を鍛えてゆくことが大切です。 |